生と死について書いた文章を推敲している内に、身近な人が亡くなった。そこから更に試行錯誤して投稿したが、間違えて記事ごと削除してしまった。それもまた必然だったのかもしれない。誰にも読まれなかったかもしれないけれど、僕がそれを書いたということ…

引っ越してからというもの知人らに「そっちに遊びに行ったら案内してよ」と言われる。けれど僕は人様を案内するだなんて、そんなことは到底できない。極度の方向音痴なのだ。数年住んだ土地ですらままならず、あまつさえ生まれ育った地元でさえ怪しい。店か…

夏が来ると思い出す美しいだけのもの。 暁が裾をはためかせ、夏の空に明るさが弱く滲んでいて、夏でも朝なら涼しいねって言い合いながら一緒にDVDを返しにいった。確か「クロエ」という映画のDVDだったと思う。 白線の上を歩いていたあの子が途切れた線を前…